横浜ゴムは先日、世界のタイヤ市場の継続的な需要増に対応するため、一連の大規模な投資・拡張計画を発表した。これらの取り組みは、国際市場での競争力を高め、業界での地位をさらに強化するのを目的としている。横浜ゴムのインド子会社であるATC Tires AP Private Limitedは最近、国際協力銀行(JBIC)、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、横浜銀行など多くの有名銀行から総額8,200万ドルの融資を受けることに成功した。この資金はインド市場で乗用車タイヤの製造・販売を拡大するために充当される。JBICによると、2023年には世界第3位の自動車市場になると予想されるインドをターゲットにしており、同社は生産能力とコスト競争力を改善することで成長機会を捉える計画だ。

横浜ゴムはインド市場だけでなく、世界規模での生産能力拡大も本格化しているとみられる。5月には、静岡県三島市の生産工場に約38億円を投じて新生産ラインを増設すると発表した。レーシングタイヤの生産能力増強に重点を置くこの新ラインは、35%拡張し、2026年末までに生産を開始する予定。また、横浜ゴムはメキシコのアリアンサ工業団地で新工場の起工式を開催した。同工場は3億8000万ドルを投資し、年間500万本の乗用車用タイヤを生産する予定で、北米市場における供給能力の強化が狙いで、2027年第1四半期に生産開始の予定。最新の「3ヵ年変革戦略(YX2026)」では、高付加価値タイヤの供給を「最大化」する計画を明らかにした。同社は、SUVおよびピックアップ市場におけるジオランダーおよびアドバンブランドの販売拡大、そして冬用タイヤおよび大型タイヤの販売拡大により、今後数年間で大幅な事業成長を見込んでいます。また、YX 2026戦略では、2026年度の売上高1兆1,500億円、営業利益1,300億円、営業利益率11%への向上など、明確な売上目標を設定しています。これらの戦略的投資と事業拡大を通じて、横浜ゴムはタイヤ業界の将来の変化と課題に対応できるよう、グローバル市場を積極的に開拓していきます。
投稿日時: 2024年6月21日